春は新しい生活が始まる季節。職場の異動や昇進、子どもの進級・入学など、環境の変化が多く、無意識のうちにストレスを抱えてしまう時期でもあります。「なんだか疲れが取れない」「気持ちが落ち着かない」「寝つきが悪くなった」といった症状を感じていませんか? その不調、もしかすると新年度のストレスが影響しているかもしれません。
そんな時こそ、鍼灸の力を借りて心と体を整えましょう。本記事では、新年度のストレスが引き起こす体調不良と、その対策としての鍼灸の効果についてご紹介します。
新年度のストレスがもたらす心と体の不調
新年度は期待と緊張が入り混じる時期。ストレスを感じることで、自律神経のバランスが乱れ、以下のような不調が現れやすくなります。
1. 疲れやすく、やる気が出ない
ストレスが続くと、自律神経のうち「交感神経」が過剰に働き、体が常に緊張状態になります。これによりエネルギーを消耗しやすく、疲れやすくなったり、気持ちが沈みがちになったりします。
2. 寝つきが悪く、ぐっすり眠れない
新しい環境に適応しようとするストレスが強まると、脳が興奮状態になり、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることがあります。睡眠の質が低下すると、日中の集中力も下がり、ますます疲れやすくなります。
3. 肩こり・頭痛がひどくなる
ストレスが蓄積すると、血流が悪くなり、筋肉がこわばります。特に、デスクワークが多い人は肩や首のコリがひどくなり、それが原因で頭痛を引き起こすことも。
4. 胃腸の調子が悪くなる
ストレスを感じると、胃腸の働きが乱れ、食欲が落ちたり、逆に食べ過ぎたりすることがあります。また、便秘や下痢などの症状も出やすくなります。

ストレスによる不調に鍼灸が効く理由
東洋医学では、ストレスによる不調を「気(き)」の滞りとして考えます。気の流れが悪くなると、体のさまざまな機能がスムーズに働かなくなり、心身のバランスが崩れます。鍼灸は、この「気の巡り」を整え、自律神経のバランスを取り戻す手助けをしてくれます。
1. 自律神経を整え、ストレスを和らげる
鍼灸の施術によって、交感神経の過緊張がほぐれ、副交感神経が優位に働くようになります。これによりリラックス効果が高まり、ストレスが和らいでいきます。
2. 血流を促進し、疲れを解消
鍼やお灸によってツボを刺激すると、血行が良くなり、全身に酸素や栄養が行き渡ります。これにより、肩こりや頭痛が軽減され、疲れがスッキリ取れやすくなります。
3. 睡眠の質を向上させる
リラックス効果により、寝つきが良くなり、深い眠りが得られるようになります。「寝ても疲れが取れない」「夜中に何度も目が覚める」といった悩みを抱える方には、鍼灸が特におすすめです。
4. 胃腸の調子を整え、内臓の働きをサポート
ストレスによる胃腸の不調には、お腹周りのツボを刺激することで、内臓の働きを整えることができます。食欲不振や胃もたれ、便秘などの改善にもつながります。

ストレスを和らげるおすすめのツボ
1. 百会(ひゃくえ)
頭頂部の中央にあるツボで、ストレスを和らげ、自律神経のバランスを整える効果があります。指の腹で軽く押すと、頭がスッキリしてリラックスできます。
2. 内関(ないかん)
手首の内側にあるツボで、不安やストレスを軽減し、気持ちを落ち着ける働きがあります。
3. 足三里(あしさんり)
ひざ下の外側にあるツボで、疲れを取る効果があります。ストレスで胃腸の調子が悪い時にもおすすめ。
新年度のストレス対策には、定期的な鍼灸ケアを!
新しい環境に慣れるまでの時期は、知らず知らずのうちにストレスをため込んでしまいがち。無理をしていると、気づいた時には心や体が悲鳴を上げてしまうこともあります。
「まだ大丈夫」と思わずに、早めにケアをすることが大切です。
鍼灸は、ストレスによる不調を和らげるだけでなく、心と体のバランスを整え、健康を維持するサポートをしてくれます。定期的なケアを取り入れることで、心も体もリラックスし、新しい生活をスムーズに乗り切ることができるでしょう。
ストレスを溜め込まず、心地よい春を迎えるために、ぜひ鍼灸を試してみてください!
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