50歳前後にある「閉経前後の10年間」を「更年期」と呼びます。「ホルモンバランスの変化」「社会的な変化」「加齢による体力の低下」「見た目の変化」など様々な要因により、心身の不調が出やすい時期です。
「ほてり」「肩こり」「手足の痺れ」「不眠」など、症状は個人により差があります。そういった様々な症状の中で、生活に支障をきたす症状群を「更年期障害」といいます。
閉経に伴う女性ホルモンの変化(エストロゲン欠乏)が「ほてり」や「のぼせ」などの欠陥運動神経失調症状を引き起こします。
病院での治療
ホルモン補充療法
ホルモン依存性腫瘍など副作用のリスクもあります。その他、「不眠」や「うつ症状」などには対処療法としてそれぞれ対応した薬が処方されます。規則正しい生活の指導を行なってくれる病院もあります。症状が辛い方は適切に病院も受診しましょう。
鍼灸治療
自律神経機能を中心とした全身状況の改善と、各症状に対応した治療の2つに分かれます。
①自律神経機能を中心とした全身状況の改善
三陰交・築賓・脾経の下腿内側に刺鍼し、100Hzのパルス(鍼通電)を行います。
②各症状に対応する治療
のぼせ・ホットフラッシュ:合谷と三陰交に置鍼(1番鍼。深く刺さない)
肩こり・腰痛:筋緊張のある部位に置鍼
下腹部痛:腹部の募穴(関元・巨闕など)
不眠:背部兪穴(厥陰兪・膈兪・脾兪・胃兪・腎兪など)
セルフケア
ウォーキングなどの運動も効果的です。温冷交代浴も血管運動を促してくれるのでおすすめです。
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